広大なアフリカ大陸の1/3、北米大陸と同じ面積を占めるサハラ砂漠とはどんな場所だろう。多くの人がイメージする“砂漠”は、赤褐色の美しい砂丘が果てしなく連なる風景を思い描くかも知れない。しかし、サハラ砂漠の95%以上は岩石や礫の土漠、岩漠。細かい砂が織りなす美しい砂丘は、ほんのごく一部に限られる。
モロッコ南西部のエルフードから約2時間、アリジェリア国境近くのメルズーガに広がるシェビ砂丘は、本格的な装備がなくても比較的容易にサハラ特有の赤褐色に輝く美しいデューンに立ち入る事が出来る特別な場所だ。
くるぶしまで簡単に潜ってしまうほどフカフカの砂丘だが、2輪駆動車での砂漠の走りを熟知している横田監督が堪らずプリウスPHVで走り出した。まさに水を得た魚ならぬ「砂を得たBOSS」である。音もなくスルスルと砂の上を走り出し、一定の速度をキープしながらスラロームする姿に、側で見ていたラクダ使い達は驚きを隠せない。しかし、これはほんのコテ試し。サハラ縦断の挑戦は始まったばかりだ。
17年前、この周辺で行われていた緑化事業の一環としてナツメヤシの植樹に訪れた事がある。当時の主催団体を探し出すことは出来なかったが、以前とは比べ物にならないほど緑が増えていた。
褐色の地平線を目指すプリウスPHV
メルズーガ砂丘でサンライズを向かえるプリウスPHV(タイムラプス)
明日は再びアトラス山脈を越えて西海岸「サハラ第3ルート」のスタート地点へ。いよいよサハラ縦断への挑戦が始まります。