ゆっくりと時が流れる「古都メクネス」

朝5時。サラート(礼拝)を呼び掛けるアザーンから1日が始まる。ワインの産地としても知られるほど降水量に恵まれ、湧水地も点在するこの辺りでもこんな長雨は珍しいと、宿の主人が教えてくれた。濡れた石畳、赤みを帯びる城壁、柔らかい光線。古都の風情を楽しむには、こんな雨の日も悪くないと思った。

 

現在のモロッコに繋がる王朝を繁栄させたムーレイ・イスマイルが17世紀に築いた都がメクネスだ。城壁に囲まれたメディナ(旧市街)、周辺の古代遺跡が世界文化遺産に登録されており、中でもマンスール門はアフリカで最も美しい門として知られている。古代ローマ時代の遺跡群、イスラムとヨーロッパ建築との融合、迷宮のようなメディナの路地、それらが一体となった独特の景観は、混沌というよりむしろ、伝統も新しい文化も許容し、人々の暮らしと共にゆっくりと変化し続ける包容力を感じる。

 

風の道。単調な城壁に沿って流れる風を取り入れる工夫だとか

 

プリウスPHVはメクネスの若者にも人気だ

 

城壁の正面は生活を支えるスーク(市場)

 

アフリカ一美しいと称されるマンスール門。緻密なモザイクタイルが見事だ。

 

アフリカ、欧州、アラブ社会が複雑に絡み合う見本のような街並

 

旧市街には300年前の邸宅を改築した「リヤド」と呼ばれる宿泊施設が点在する

 

メディナ(旧市街)は細い路地が入り組む迷宮のよう。

 

メディナの住人たちが世話しているのか、幸せそうな猫がたくさん住んでいる

 

日本では見かけなくなったこんな実用車がたくさん走っている。

 

アフリカ一美しい門も、地元の暮らしに溶け込み観光客は疎らだ

 

この道を南下すればサハラ砂漠の入り口へたどり着く

 

古都メクネスを行くプリウスPHV

 

明日はアトラス山脈を越えてサハラ砂漠の入り口へ。