予定していた日本本土四極踏破をはじめとする全ミッションをクリアし、九州を離れる時がきた。総走行距離1,150.8kmの道中で体験した素晴らしい風景、新しい発見、そして何より人との出会い。それら全てがチームACPの宝ものになったことは言うまでもない。
九州各地の水素ステーションを巡り、水素社会への歩みは、ゆっくりとだが確実に前進していることを、実際の現場で知ることが出来たのも大きな収穫だ。早くから水素社会を牽引してきた福岡が中心となって、九州各地の水素インフラは、ますます拡大していくことだろう。ありがとう九州、また会う日まで。
海上国道のはなし
九州を離れて四国へ渡った航路は「海上国道」と呼ばれる島国日本独特のもので、今回利用した九四フェリーもそのひとつ。国道197号線は佐賀関で途切れることなくフェリーによる海上国道を経由して、四国側の佐多岬半島三崎の同じ国道197号線へと続いている。
海上国道は全国に24路線もあり、最長は鹿児島から種子島、奄美大島、沖縄を結ぶ国道58号線で、総延長は879.6kmもある。他にも新潟から佐渡島、直江津を結ぶ国道350号線など、興味深い路線が数多く存在するので、全国の海上国道を巡る旅も面白い。まずはお手軽なところで横須賀市の「走水港」と千葉の「富津港」の海上国道16号線で、海上から東京湾を眺めながらひと味違った旅を楽しんでみてはいかがだろう。